- 園ブログ
たったひと粒の卵から・・・

昨年度、地域の方からメダカをいただきました。
その時の様子は、こちらからどうぞ。
今年度に入ってからも、あめチームさんの保護者様にお願いして、仲間を増やしていただきました。
『春から夏にかけて、温かくなったら卵を産みます』
ネットでメダカの飼育について調べてみると、たいていそう書かれているので、毎日楽しみに水槽を覗き込んでいるのですが・・・。
なかなか卵を発見できず、それどころか産卵床は、日々コケ色に染まっていくばかり・・・💧
産卵床ってご存知ですか?
メダカが卵を産み付けるために、ぷかぷか浮いている、

これです。
先日、コケ色の産卵床を、ちょっと洗っておきましょう、と、指でゴシゴシこすっていると・・・
えっ?な、な、何?
私の指に、ひと粒の卵がくっついているではありませんか!
えーーーーーーーーっ!?
ゴシゴシしちゃったけど、大丈夫?
あたふたしながら小さな飼育ケースに移し、しっかり事前学習しておいた通り、水道水につけました。
(水道水に含まれている少量の塩素が、卵に悪影響を及ぼすカビや雑菌の繁殖を抑えてくれるそうです)
その大きさ、わずか1mmほど。
想像していたよりも、ずっと小さい物でした。
すごーい!と思うと同時に、ほんとにメダカの卵やんなぁ?という疑問も。
とりあえず、観察の日々が始まりました。
ケースが置いてある本棚の横を通るたびに、しばし足を止め、「あれ?どこ行った?」「あったあった、よしよし」と指差し確認。
1日目、透明の粒。下に紺色の画用紙を敷いておくと、よく見えます。
2日目、変化なし。とりあえず、白く濁っていないから大丈夫かな。
3日目、変化なし。ん?卵割れてないやんなぁ?ドキドキ。
4日目、なんか黒い点が見えるかも。紺色の画用紙から白い机に移すと、よく見えるように。
5日目、変化なし。いや、もしかしたらあるのかもしれないけど・・・小さすぎて見えない💦
6日目、保育園は夏まつり。そのため、廊下から事務室にお引越し。
そして、休み明けの月曜日!
ケースの中を覗いてみると・・・動いてるーーーー!!!
優雅に泳いでいるというよりは、ぴっ、ぴっと、まるで瞬間移動のように動いています。
すごい、すごい!
体長2mmほど。体は透明なので、目だけが見える感じです。
やっぱりメダカの卵だったんですね。ちょっと感動~。
早速、4・5歳児のクラスに持って行きました。
4歳さんの中には、「おたまじゃくし?カエルになんの?」と言っているお友だちもいましたが、5歳さんは「目が見えた!」「短っ!」という反応。

そして、いましたいました、生き物博士。「何で透明なんか知ってる?身を守るためやで」「えっ?何で透明やったら身を守れるん?」「水も透明やし(敵に見つかりにくいから)」「おお~」みんな納得。
担任の出る幕は、なかったそうです(笑)
『孵化してから、およそ2週間までの稚魚は『針子』と呼ばれ、生存率が低く、育てるのが最も大変な時期です。
メダカ用の餌をすり鉢ですりつぶして、粉状にしてあげなくてはいけません。それでも必ずしも食べてくれるとは限らないので、数種類用意しておく方が無難です』
何ですって?針子ちゃんは、なかなかのグルメのようですね💧
水槽には今、ホテイアオイの水草が入れてあるのですが、実は今日、その根っこの部分にも8個の卵を発見しました!

もしかしたら、今までにも産んでいたのに、気が付いていなかっただけなのかもしれません。
子どもたちも「次は、いつ生まれんの?」「楽しみ~」「図鑑で調べてみよう」と盛り上がってくれています。
そして、こちらが生後3日目のメダカちゃん。

たったひと粒の卵から、生命の神秘・逞しさを教えてもらった、今年の夏です。